2008年05月02日

お茶漬けの思い出

私の子供だった頃のお茶漬けのイメージは、今のお茶漬けとは大分違ったものでした。
母が良く作ってくれるお茶漬けの具を、家族はみんな「ねぎみそ」と呼んでいました。

お味噌は毎年母が大きな樽にいっぱい作る、自家製の麦味噌でした。

お味噌の中にみじん切りにした細ネギとしょうがをたっぷり入れ、鰹節を削って混ぜます。
それをご飯の上にのせ、上から熱い緑茶を掛けていただきます。
美味しくて他にはおかずが無くても食が進みます。
あっという間に一杯が終わり、もう一杯お代わりしたものでした。

お茶漬けの思い出  
お茶漬けの思い出

私が初めて社会に出て会社の残業で遅くなり、上司に夕食をご馳走になったことがありました。
お店もそれまで私が行ったことのない様な、雰囲気の良い日本料理のお店でした。
部屋に通されると上司は私に何が良いか聞くでもなく、直ぐに「お茶漬け二つ」と注文しました。

田舎者の私はあのネギ味噌のお茶漬けのイメージしか頭に浮かびません。

『え~!お茶漬け~ぇ!』 face08
 『こんなステキなお店に来てお茶漬けは無いでしょう』と思いがっかりしたものでした。face06

暫くしてお茶漬けが目の前に出されました。

『え~!これがお茶漬けなの~!!!』ともう、びっくりです!face08
そう、マグロ茶漬けが出てきたのです。

こんなお茶漬けもあるのかと、初めて知った味でした。
お醤油に程よく漬かったマグロにわさびが利いて、熱いだし汁を掛けていただくなんて!
何とも言えない美味しい味でした。face05




あの頃の私はどんな会話をしたのでしょうか。
ネギ味噌のことは勿論のこと、「こんな美味しいお茶漬けは初めて食べました。」なんて
言えずにしまったのではないでしょうか。

マグロ茶漬けも美味しいですが、懐かしいあのネギ味噌のお茶漬けも、やっぱり忘れられない味です。

結婚して初めてネギ味噌を作ったとき、夫が「旨~い、これ、呑屋で出したら相当するよ」と喜んでくれました。

今でも忘れた頃にふと思い出し、作ることがあります。
やっぱりもう一杯お代わりしたくなるようなお茶漬けです。icon01



Posted by よいっぱり at 14:21│Comments(2)
この記事へのコメント
よいっぱりさんの お母様は お料理が
上手だったのですネ

子供の頃の食べた味は何時までも忘れないものですねー
思い出も一杯詰まって 

ある程度成長して始めて食べた味も強烈に記憶に残ります
その時の情景を含めて
Posted by 助っ人“恵” at 2008年05月02日 22:00
助っ人“恵” 様

田舎で食材は限られた物、決して料理上手と
思ったことは無かったですが、それでも工夫して
作ってくれたんでしょうね。

母親の味は懐かしく、誰にももう一度食べてみたい思い出があるのでは
ないでしょうか。

あそこで食べたから美味しかったんだと思える物
もあったりして。
Posted by よいっぱり at 2008年05月03日 01:28
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    コメント(2)