2007年08月12日

防災講演

先日町内会で防災講演会がありました。  
タイトルは「間違っているぞ!地震対策。防災の目的は『命を守る』こと」
講師は「 NPO法人 震災から命を守る会」の理事長 岩瀧幸則 氏で阪神大震災を体験された、地震防災のスペシャリストだそうです。(震災後静岡市に移住)

『いつ起きても不思議ではない』と言われ続けて20年以上たつ東海地震ですが30年以内発生確率が87%だそうです。
その防災対策で最も大事なのは自分の、そして家族の命を守ることです。
しかし彼が言われるには最も肝心な対策が欠落していると言うのです。
行政はしきりに『3日分の食料を用意』とか言いますが、水やカンパンに象徴される備蓄品などは、あまり意味がないと言うのです。それは避難生活対策であって防災対策ではないと言っています。

過去の地震災害の事例では「、ピアノが飛び上がって天井を突き破った」「テレビが7~8m真横に飛んできた」「冷蔵庫が倒れて動かず、コンロの消火が出来なかった」「窓ガラスが割れ身体中に突き刺さった」など配置物が凶器と化した事例を幾つか紹介されました。

そして家庭内配置物の固定や、窓ガラスには飛散防止フィルムを貼る等の対策の必要性を説明されました。しかし地震にも耐えられるような固定は建物の構造を分かっている人でないと無理だと言うのです。そしてこれにかかるコストは保険料と同じ、必要経費だと言います。

我が家も2年前に耐震工事をやりました。新築にしてしまった方が良いのではと迷うほどの金額を掛けての工事でした。家具もその時の業者がL字の金具で固定してくれました。私はそれにまだ念を入れ、転倒防止安定板という物を敷いています。

しかし講演ではそんな物は大きい地震では直ぐにちぎれて倒れてしまうと言うのです。
私も決してもう安心と思っていた訳ではありません。一部の物だけで、冷蔵庫やテレビも窓ガラスもまだそのままでした。なかには固定すると動かしたい時に不便だからと言う理由もあってやってない物もあります。

結局、結論はもしもの時の家族の命や身体の安全確保をするためにお金を掛けるか、日常の利便性を優先するかの選択に思われました。

誰でも安全な生活が良いのに決まっています。しかし現実はなかなか思い通りに行かないのが常です。私も頭の痛いところです。

  


Posted by よいっぱり at 16:30Comments(2)